『紀伊民報』2017年4月9日
【ホタルの幼虫を放流 白浜町瀬戸久保さん 児童らのと4年連続】
白浜町瀬戸の久保卓哉さんと近所の児童ら6人がこのほど、近くの側溝にゲンジボタルの幼虫約140匹を放流した。
順調に育てば5月下旬から6月上旬にかけて乱舞が見られるという。
白浜温泉街出身の久保さんによると、60年ほど前までは温泉街にもホタルが乱舞していたが、
開発に伴い姿を消してしまった。
久保さんは勤務地だった広島県内で「ホタルの里」を復活させた経験があり、
「温泉街でも」と2014年から近所の児童らに呼び掛けて放流を続けている。
この日は体長3cm前後に成長した幼虫を紙コップに分けて入れ、側溝内の水の流れている所に置いたプラスチック製の小型コンテナ3個に入れた。
2年前、幼虫をアメリカザリガニに食べられてしまった苦い経験があり、昨年からコンテナを使って効果を上げている。
2年続けて放流に参加した白浜第一小学校3年の女子児童(marika)は
「去年はホタルを見ていない。今年は絶対に見る」 と 待ち遠しげに話した。
久保さんによると、昨年は354匹の幼虫を放流。285匹が上陸したとみられ、
20~30匹が成虫となって飛んだのを確認したという。